こんにちは。Irodoriです。このたび売買のお手伝いをすることになった熱海市内の不動産、趣のある古民家に出逢いました。築100年を超える建物は改修されながら今に至ります。
売却のご依頼を受けた不動産は熱海市伊豆山にある古家で、売主様から使わなくなった建物は解体を前提とした条件でお話を伺っていました。現地建物を拝見させていただくと、趣があってとても素敵。古家ではありますが、長く受け継がれ、ご親族が丁寧に暮らされただろうと感じました。
書院と床の間、脇床を備えた書院造りの座敷飾り。竿縁天井や木製建具の色と雰囲気が歴史を感じます。
売主様も築年数がわからず、建築士の一般診断法による診断では築98年の建物との見解でした。閉鎖謄本には新築時の記録がなく、課税台帳を取得すると明治44年(1911年)新築との記載があり、なんと築111年。
100年を超える建物を現在に至るまで改修しながら受け継いで来られたことが凄い!です。
山や田畑が広がる農村地域ではなく、熱海の近隣商業地域で出逢うと思わず、驚きです。
昔は竃が設置された土間の台所があったそうで、改修をして現在の形になったとのことでした。その時代の暮らしやすさを求めて形は変わっていきますね。
熱海市内の歴史ある有名な建築物で「起雲閣」は大正8年に築かれ、「旧日向邸別邸」は昭和11年に竣工しています。それよりも古く、関東大震災などの災害も超え今も存在することが、その当時にとても堅固に建築されたのだろうと想像します。
さすがに建物は傾きや腐朽もあり、このまま利用することは厳しいので、改修となると多くの費用が掛かりますが、趣ある雰囲気を活かした素敵な場所に生まれ変わらないかなぁと妄想してます。
新築当時の明治44年(1911年)~大正初期の頃、周辺の立地や町はどんな様子だったのか、熱海の100年以上の歴史を見続けてきた建物に思いを巡らせています。