こんにちは。Irodoriです。熱海は千数百年以上も前から温泉地として栄えてきた歴史があります。江戸時代には熱海温泉を好んだ徳川家康が逗留し、明治時代からは政府高官や軍人、財界人の別荘地として注目されていました。熱海の別荘史にかかわる熱海市水口町をご紹介します。
熱海市水口町は「みなぐちちょう」と読みます。
JR伊東線「来宮駅」の南側、駅前の坂を下った先に広がるエリアで、熱海市役所や大型スーパーがある街の中心部の隣に位置する緑豊かな住宅地です。
熱海市内には立派な門や塀を備えた大きな別荘が建ち並ぶ、閑静な住宅地が数多ありますが、水口町もそのうちの一つで、長い歴史を遡ると著名な方々が別荘を構えていました。
水口町には、宮家の久邇宮別邸の碧雲荘、小説家坪内逍遥が常住していた双柿舎をはじめ、住友財閥の別荘や伊地知男爵別荘、大谷別荘(ホテルニューオータニ創業者)などがありました。その一部の跡地には、現在旅館やマンションが建っています。
路地を入るとタイムスリップしたような街並み、古い標識や建物があります。板塀や生垣を備えた庭など、和の落ち着いた雰囲気で静かです。
茶懐石の西紅亭さんは旅館「錦光荘」の跡地で、新築当時は実業家高橋保氏の別荘だったそうです。
季節のお料理を日本庭園を眺めながらゆっくりといただくことができます(要予約です)。
広い庭の邸宅が多く、路地を歩くと色づく木々や季節の花が目に入ります。
高台から熱海の街を眺める海蔵寺には、坪内逍遥のお墓があります。
以前、水口町には「水口園」という1万坪の名園を有した旅館がありました。広大な敷地には旅館の建物のほかに、温泉付きの離れ家が(16棟も)点在し、別荘風の造りになっていたそうです。当時は新婚旅行やご家族連れに好まれただろうと想像します。(当時の水口園のパンフレットより)
現在その跡地には、また新たな高級旅館が存在しています。
別荘街の雰囲気を楽しみながらのんびり歩くのもおすすめです。
水口町は保養目的の温泉と自然があり、閑静な環境でありながら、市役所やスーパーなど生活の機能が集まる市内中心地に隣接する場所で、利便性を備えています。暮らすにも便利なエリアで、分譲地やマンションは変わらないニーズがあります。